第10章

採点ボードには、はっきりと数字が掲げられていた。

10点!

その瞬間、客席がどよめく。

「10点?」

「見間違いじゃないよな……桐生先生、10点つけた?」

「満点だ! 桐生先生が西園寺千枝に満点……!」

驚いたのは観客だけじゃない。司会者まで目を丸くし、慌ててマイクを握り直した。

「皆さま、見ましたか! 今大会、ここ2回の放送を通して初の10点! そして唯一の満点です! 西園寺千枝選手、おめでとうございます!」

西園寺千枝は紅い唇をわずかに持ち上げ、堂々と微笑む。

「桐生先生、ありがとうございます」

桐生雅代も微笑み返したが、その表情は当の出場者である西園寺千枝以上に、ど...

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