第100章

会場に詰めかけた記者たちは、平岡沙希の言葉を聞いた瞬間、ぽかんとした。

完全版の動画?

西園寺直哉がネットに上げたものは、フルじゃなかったのか。

壇上で平岡沙希は、西園寺千枝から預かっていたUSBメモリを取り出し、パソコンに差し込む。そして迷いなく再生ボタンを押した。

――映し出されたのは、西園寺家のリビング。

西園寺宗一郎が怒りに顔を歪め、ソファ脇に立つ西園寺千枝を睨みつける。

「西園寺千枝! 俺を気絶するまで怒らせたいのか! どうしてそんなに分別がない!」

続いて西園寺雪枝が千枝の横へ歩み寄り、冷えた声で言い放った。

「早くお父さんに謝りなさい。いい?」

ここまで見た記...

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