第110章

菅野徹はその言葉に一瞬きょとんとし、次の瞬間には弾けるように声を上げた。

「うわ、マジかよ! やっと吹っ切れたんだな! ついに西園寺家の肩なんか持たなくなった! 米林ファッション協会のメンバーって、国際的なメゾンばっかだろ? 去年お前、西園寺家に義理立てして、あの三流ブランドまで協会にねじ込んだじゃん。せいで協会の格が落ちたんだよ。俺、ほんっと胸が痛かった!」

西園寺千枝は唇をきゅっと結んだ。

あの頃の自分は、できる限り西園寺家を支えようとしていた。

なのに返ってきたのは、冷えきった態度だけ。

菅野徹はなおも念を押すように言う。

「本当にいいんだな? 業界最高峰の協会が、西園寺グ...

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