第145章

「怜司! 紗良にそんな言い方、よしなさい!」

西園寺雪枝が険しい顔で遮った。

「ほら、紗良が泣いてるでしょう。もう反省してるのよ!」

西園寺紗良は雪枝の胸に身を寄せ、梨花の涙をぽろぽろ落としながら、か細い声で言う。

「ママ……私、今回は本当に悪かったって分かったの……」

西園寺怜司はこめかみがピクピク跳ねた。

――こいつ、どれだけ芝居が上手いんだよ。

西園寺奏真はリビングをぐるりと見渡す。

西園寺宗一郎、西園寺雪枝、西園寺紗良。さらに修司兄の西園寺修司と、隼人兄の西園寺隼人もいる。

だが――西園寺直哉だけがいない。

直哉はどこへ行った?

盗作まがいにデザイン原稿を盗んだ...

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