第161章

オークションによる寄付のパートが終わると、続いてレセプション形式のディナーが始まった。

主催側が用意したのは赤ワインとスイーツ。ホールにはグラスの触れ合う音が満ち、香水とドレスのきらめきが行き交う。

小鳥遊瑶奈は少しお腹が空いたらしく、西園寺千枝の腕を引っ張って小さなケーキを取りに行った。

けれど千枝はあまり食欲がない。スマホを取り出し、黒瀬冬真にLINEを送る。さっきの件、きっちり落とし前をつけるつもりだった。

【さっき壇上で、なんであんなこと言ったの?】

送信してすぐ、千枝は花で飾られた会場を見渡す。黒瀬冬真の姿は、探すまでもなかった。

整いすぎるほど端正な顔立ち。すらりと伸...

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