第173章

西園寺隼人はレースに敗れ、結果は5位に終わった。

だが彼は、今大会の優勝候補筆頭として名を挙げられていた男だ。実力も本物。だからこそ、この「らしくない」失速に観客席はざわめき続けていた。いったい何があったのか、と。

実況の司会者はマイクを手に、わざわざ隼人のもとへ駆け寄ってインタビューを始める。

会場には6基の大型ビジョンが設置されており、隼人のインタビュー映像はリアルタイムで映し出されていた。観客全員の視線が、そこへ集まる。

司会者「隼人選手、今回は敗戦となりました。いつもの力を出し切れなかったようにも見えますが?」

西園寺隼人は眉を落とし、目つきが鋭くなる。隠しきれない苛立ちと...

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