第197章

雪造りのコテージでは暖炉の火がぱちぱちと燃え、窓の外には雪が降りしきっていた。少し離れた松林では、ヘラジカがのんびり散歩している。

まるで森の楽園みたいな場所で――

西園寺千枝は、聞いてしまった。

黒瀬冬真が、自分を好きだと言ったのを……。

瞳孔がきゅっと縮む。頭の中が真っ白になって、手も足も固まった。どんな顔をすればいいのかすら分からない。

けれど数拍遅れて、低く艶のある男の声が、彼女の意識をゆっくり引き戻す。

柔らかく、甘く、恋人同士の囁きみたいで――それでいて、どこか苦い。

「分かってる。千枝は、告白されてもきっぱり断るだろ。……それに、子どもの頃、俺のこと嫌ってた時期も...

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