第202章

ミラーは西園寺千枝の前まで歩み寄って足を止めると、眩しいほどの笑みを浮かべ、手を差し出した。声には隠しきれない高揚が滲んでいる。

「西園寺さん、はじめまして!」

西園寺千枝も同じように手を伸ばし、落ち着いた笑顔で応じた。

「ミラー先生、はじめまして」

二人が握手を交わし言葉を交わす光景に、会場の人々は一斉に目を見張り、口を開けたまま固まった。

誰の目にも明らかだった。ミラーが西園寺隼人に向けた態度より、西園寺千枝に向けるそれのほうが、はるかに熱い。いや、礼儀正しいという域を越えて――興奮している、と言っていい。

さっき隼人に対しては、せいぜい社交辞令の笑みだった。こんなふうに心か...

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