第71章

西本七海は、衝撃から立ち直るまでに何十秒もかかった。目を見開いたまま西園寺千枝を凝視し、信じられないという顔で言う。

「西園寺千枝……冗談だろ? お前……お前がCE? やめろよ、からかうなって!」

西園寺千枝は幽かに眉を上げ、彼の反応が可笑しくてたまらないといった調子で返した。

「何のためにからかうのよ」

西本七海は呆けたように平岡沙希を一度見て、また西園寺千枝へ視線を戻す。

そして最後に、自分の腕の肉を思いきりつねった。

――痛い。

幻じゃない。

だから、あの三曲の雰囲気がどこかCEっぽかったのか。

だから、西園寺千枝は15分で二曲も書けたのか。

だから、前に番組で弾い...

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