第140章

その言葉が発せられるや否や、会場の学生たちは一斉に沸き立った。

このコンテストには、ほぼ全員が参加を希望していると言っても過言ではない。何しろ、彼らが語学スクールに通う目的は、最終的に就職することなのだから。

ここにはお膳立てされた大会と、その先に待つ仕事が用意されている。誰もが腕試しをしたくてうずうずしていた。

もともと、この研修機関に入学できた時点で、学生たちの語学レベルは相当高い。そうでなければ、あの厳しい入学試験をパスすることなどできないのだから。

ただ、渕上純だけは心の中で少し疑念を抱いていた。

先ほど校長が口にした「D市の大物経営者」という言葉。彼女の無意識下では、反射...

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