第311章

神原お婆さんが口を開いた瞬間、会場は水を打ったように静まり返った。針一本落ちても聞こえるほどの静寂だ。

神原文清がお婆さんを恐れているわけではない。単に、目上の者に対する礼儀を尽くしているだけだ。だがその全身からは、冷ややかな傲慢さと鋭い覇気が隠しきれずに滲み出ている。

楓田麻衣は、まるで自分が被害者だと言わんばかりの態度を崩さない。悔しさと怒りを滲ませ、彼女は訴えた。

「お義母様、今の文清の言い草をお聞きになりましたか? あれが母親に対する口の利き方でしょうか。あまりにも酷すぎます」

公明正大を旨とするお婆さんは、冷ややかな怒りを顔に浮かべた。

「被害者ぶるのはおよしなさい。この...

ログインして続きを読む