第317章

「以前から怪しいと思っていたのよ。あの女王陛下のブローチなんて、あの子ごときに入手できる代物じゃないわ。榎本先生の書画まで偽造するくらいなんだから」

「大した手腕かと思えば、蓋を開けてみればこれだもの。裏工作でお茶を濁すような真似をして……神原のお婆様をこんな絵で欺こうなんて、厚かましいにも程があるわ」

群衆の中から、誰かが野次を飛ばした。

「風見紬が贈ったブローチも、偽物なんじゃないか?」

その一言が、風見紬を奈落の底へと突き落とした。頭上で雷鳴が轟いたかのような衝撃を受け、彼女の顔からは瞬時に血の気が引いていく。

渕上純は、そんな風見紬の表情を冷静に観察していた。その反応を見れ...

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