第323章

そう思うと、渕上純はつい自分と引き比べてしまう。以前、神原文清に足蹴にされるように捨てられた時、彼女に手渡された手切れ金はたったの六千万円だった。それなのに、彼は風見紬に二億円も渡したというのか。

これが『高嶺の花』との格差というやつか。

今度、神原文清の機嫌が良い時にでも、じっくりと問い詰めてやらなければならない。金が惜しいわけではない。ただ、六千万円と二億円ではあまりにも開きがある。神原文清はいったい何を基準にその値段を定めたのか、純粋に気になっただけだ。

風見紬は胸を押さえ、微かに苦痛の色を浮かべていた。短く引きつったような息を吐き、まるで足元に根が生えたかのように、ゆっくりと姿...

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