第353章

その言葉は、渕上純を大いに満足させ、胸の奥を甘く満たした。

通話を終えると、彼女はソファへ心地よく身を沈める。正直なところ、神原家に嫁いでからの生活は、極楽と言っていいほど自由で快適なものに変わっていた。

結婚後、神原文清は自身のブラックカードを純に預けた。ブラックカード――それは限度額など存在しない魔法のカードだ。その気になればビル一棟だろうが買えてしまう代物である。だから純は、このカードを片手に、欲しいと思えば何だって手に入れられる立場にあった。

とはいえ、彼女自身にはそれほど物欲がない。だが文清はそれを許さず、半ば強制的に消費を促してくる。デパートへ連れ出されては、ハイブランドの...

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