第370章

その言葉を聞いても、渕上純の凍りついたような美貌には、感情のさざ波ひとつ立たなかった。目の前の暴言に対して、彼女の瞳にあるのはただ冷徹なまでの無関心だけだ。

千鳥燕は椅子にふんぞり返るように座り、腕を組みながら、意地の悪い笑みを浮かべて渕上純を見下ろしている。

その表情だけで、渕上純は反吐が出るほどの嫌悪感を覚えた。

人相にはその人間の本性が表れるというが、彼女の顔からは精神の歪みが滲み出ている。

まったくもって、邪悪そのものだ。

もっとも、他の教師たちは千鳥燕ほど露骨に渕上純へ敵意を向けたりはしない。腐っても彼女は神原文清の妻だ。その背後にある権力を恐れているのだろう。

明らか...

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