第402章

新田佐美がエレベーターに駆け込むのを見届けると、渕上純はゆっくりとドアを閉めた。踵を返し、ソファへ向かって優雅に歩みを進める。そこには、神原文清が微動だにせず座っていた。

「ほら、言った通りでしょう? あの子、ずっとドアの外で盗み聞きしていたわ」

神原文清は一瞬顔を強張らせたが、すぐさま表情を緩めた。

「どうしたい? お前の好きにしろ。クビにするか、処分するか」

渕上純は男の隣に腰を下ろすと、その胸板に指先を這わせ、わざとらしく妖艶な笑みを浮かべた。

「旦那様、そんなに甘やかされると……なんだか調子が狂ってしまいますね」

次の瞬間、神原文清は渕上純の手首を掴んで強引に自身の懐へと...

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