第417章

その直後、新田佐美は神原文清のスマホにロックがかかっていないことに気づいた。彼女は双眸をくるりと巡らせると、迷うことなくその通話履歴を削除した。

渕上純があのような態度に出るならば、自分だっておめおめと辱めを受けるつもりはない。

今回ばかりは、引くつもりなど毛頭なかった。

今夜、神原文清と至近距離で過ごした短い時間が、新田佐美の決意を固めさせていた。

この機を逃さず、何としても勝ち取らなければならない。

通話を終えた後、渕上純はソファに沈み込んだまま、長く波立つ心を鎮めることができずにいた。冷静でいられるはずがない。

新田佐美のことなど眼中にないとはいえ、今の自分と神原文清...

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