第419章

「大奥様。あの娘は……若様が長年援助なさっていた、あの方ではありませんか?」

 神原お婆さんは、ふん、と鼻で笑った。

「間違いあるまいよ。名前も違わぬし、見たところ入社したてのインターンのようだ。これでは年齢の辻褄まで合ってしまうね」

 葵は複雑な顔をした。

「まさか、若様は本気であの娘に……」

 言いさす葵を、神原お婆さんの鋭い眼光が射抜く。葵は慌てて口を噤んだ。

 神原お婆さんは、忌々しげに言葉を継いだ。

「あの子が長年こっそり援助していたのは、情け心だと思っていたよ。父親とも知り合いだったし、苦労している娘だからね。文清が陰ながら支えるだけで、接触がないのならと見て見ぬふ...

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