第426章

渕上純が怯えたような様子を見せているのに対し、神原文清はすこぶる上機嫌だった。彼は片眉を跳ね上げ、こう言った。

「俺のことを心配しているのか? もう不機嫌な顔はしないんだな」

渕上純の顔がカッと赤くなる。彼女はコホンと咳払いをして誤魔化した。

「自意識過剰です。私はそこまで心が狭くありませんから。……宴会が始まるまでまだ少し時間がありますけど、途中で薬は買えますか? それとも今すぐ高橋健に電話しましょうか」

男は首を横に振って答えた。

「無理だ。あれは高橋健がいる薬学研究所が特別に調合した特効薬でな。飲み切る半月前には連絡を入れなきゃならないんだ。薬には有効期限があるし、最近はあま...

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