第454章

「だが、お前の反応は、まったく気がないようには見えなかったぜ」

神原文清は気だるげに視線を上げた。高橋健の戯言に付き合うのはもううんざりだ。

だが、高橋健もすぐに真面目な顔に戻った。眼鏡の位置を直し、淡々と言葉を続ける。

「話を戻そう。今朝の様子、それからお前から聞いた純ちゃんの既往歴……それらを総合すると、九割五分、間違いなく再発だ。それも、以前より重いかもしれん」

普段、神原文清にとって精神疾患など無縁の代物だった。彼らの住む世界の人間は、余計なことを考える暇がないほど多忙か、あるいは金を湯水のように使って遊び呆けているかのどちらかで、鬱になる隙などないからだ。

以前、渕上純が...

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