第458章

「あら? その様子……もしかして、怖いの?」

「奥さん、昔とずいぶん変わられましたね……。以前はずっとお優しかったのに……今の奥さんは……私……本当に、少し怖いです……」

 新田佐美の声は哀れっぽく、柔らかく、そして無力だった。今にも空気の中に溶けて消えてしまいそうだ。

 新田佐美のその姿、その声。それを目の当たりにした渕上純の胸中には、不快な感情が湧き上がった。まるで悪臭が漂ってきたかのような、言葉にし難い嫌悪感だ。

「いい加減にしなさい。ここには私たち二人しかいないのよ。可哀想なふりはやめて。滑稽だと思わない?」

 渕上純は容赦なく彼女の言葉を遮った。

 それでも新田佐美は唇...

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