第479章

野次馬根性で集まっていた学生たちだったが、男たちに囲まれて怯えている少女が香椎那奈だと気づいた瞬間、その場の空気が一変し、悲鳴にも似た声が上がった。

「あれ、香椎那奈じゃないか!」

「本当だ、香椎さんだ!」

渕上純の脳内で、理性の糸がブチリと音を立てて切れた。視線を走らせると、案の定、酔っ払った中年の男たちが香椎那奈を取り囲み、執拗に絡んでいる光景が目に飛び込んできた。

刹那、彼女は躊躇なく駆け出した。男の一人が下卑た笑みを浮かべ、その汚らわしい手を香椎那奈の臀部に伸ばそうとした瞬間——渕上純の鋭い蹴りが炸裂した。

「ぐあっ!?」

男は苦悶の声を上げ、無様にたたらを踏んで倒れそう...

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