第520章

そう考えると、渕上純の心臓は早鐘を打ち、この不意に訪れた幸福な驚きをすぐには受け止めきれなかった。

だが、すぐに気を取り直す。今日の午後のプロポーズを予期していたとはいえ、胸の震えは止まらない。

もう眠気など吹き飛んでいた。彼女はベッドから飛び起きると、浴室へ駆け込んでバスタブに湯を張り始める。以前購入したとっておきのバスソルトを取り出し、ボディスクラブなどのケア用品を浴槽の脇にずらりと並べた。

続いて、もったいなくて使えずにいた高級ブランドのフェイスパックやスキンケア用品を引っ張り出す。

これから、爪の先から髪の毛一本、全身の皮膚に至るまで、徹底的に磨き上げるのだ。

プロポーズを...

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