第521章

「会いたいだと? 身の程知らずにもほどがある」

神原文清は鼻で笑い、冷徹に言い放った。

「彼女に伝えろ。お前が死のうが生きようが俺には関係ないし、渕上純にも関係ないとな。好きに喚けばいいさ。俺には、死んだあとのお前の存在ごと、この世から跡形もなく消し去る力がある。遺言ひとつ、世には出させん」

中村瑞は思わず息を呑んだ。神原文清なら、その言葉通りに実行しかねない。だが、ここで死人が出るような事態は避けたかった。

「神原社長、今回は勝手が違います。千鳥燕は本気です。このまま放置すればマスコミが駆けつけ、奥様がまた世間の目に晒され、あることないこと書きたてられます。奥様が一番恐れているのは...

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