第010章 まだ死にきっていない

見物人たちも口々に冬木涼子を責め立てた。

「白石お嬢様は白石芳江の娘よ。小さいころから医学を学んで、医科大学にも通ってるんだもの。腕が違うわ」

「お前みたいな職業高校の生徒が口を出すなよ。医大に行ったこともないくせに。職業高校って時点で、どうせ勉強もしないで遊んでたんだろ。少しでも真面目にやってりゃ、そこには行かねえって」

そのとき、老人の運転手もようやく我に返り、白石彩花にすがりつくように言った。

「白石お嬢様……どうか、うちの旦那様を助けてください。助けてくださるなら、千野家として必ず重くお礼を……!」

白石彩花は得意げに鼻で笑い、冬木涼子を見下す。

まともな頭をしている人間...

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