第104章 また正体がバレた

斉藤修治は話しながらスマホを取り出し、写真を一枚表示して目の前に差し出した。

「ほら、見てくれ」

会議会場。いちばん目立つ席に座っていたのは――佐伯荀だった。

首からは、帰一盟の社員証まで提げている。

冬木颯真はそれを見た瞬間、思考が止まった。足の裏から冷気が染み上がり、背骨を駆け上って頭頂部を貫く。

どうして……?

「聞いた話だと、佐伯荀は帰一盟傘下の薬屋の責任者らしい。闇市のほうの薬舗にもよく顔を出してるってさ。お前、一度行ってみたらどうだ?」

冬木颯真はもう座っていられなかった。闇市へ一直線に向かう。

帰一盟とは、何の因縁もない。自分を陥れる理由があるはずがない――そう...

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