第118章 君は私に感謝すべきだ

冬木雨音も慌てて駆け寄り、必死に取り繕う。

「お父さん、お母さんのこと信じてよ。お母さんだって冬木涼子に嵌められたの。あの男……あの男は冬木涼子が連れてきたんだよ。お母さんに薬も盛った。お母さんはわざとお父さんを裏切ったわけじゃ……」

冬木紳助の胸は荒く上下し、陰りきった目で、足元に縋りついて嗚咽する冬木美蘭を見下ろした。

脳裏に何度も蘇る。ベッドの上で、冬木美蘭があの男と乱れて喘ぎ声を上げていた光景。胃の奥がせり上がり、吐き気が込み上げる。

紳助はそのまま、冬木美蘭を蹴り飛ばした。

そして立ち上がるなり、冬木涼子を睨み据える。

「冬木涼子……この男はお前が連れてきたのか?

母...

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