第016章 あなたたちの番だ

冬木陽斗はもともと学校の近くにいた。恋人がひどい目に遭わされたと聞くや否や、迷う間もなくバイクを飛ばして駆けつける。所要時間、わずか五分。

高橋爽子は彼の姿を見た瞬間、泣きながら胸に飛び込んだ。

「陽斗……あの子が殴ったの、殴ったの……!」

言葉にするほど、涙は勢いを増していく。

冬木陽斗の視線が、爽子の顔に刺さった。右頬には本でぶつけられた赤い痕。左頬には平手打ちの跡がくっきり残り、ぷっくりと腫れ上がっている。

怒りが一気に燃え上がる。

陽斗は冬木涼子を睨みつけた。

「冬木涼子! てめえ、爽子に手ぇ出したのか?」

冬木涼子は眩しいほど明るく笑う。

「うん。殴ったよ。……そ...

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