第033章 医者にふさわしくない

冬木涼子が――帰一盟の盟主?

白石彩花は、今この瞬間になっても信じられずにいた。

松本博昭が冷ややかに彼女へ視線を向ける。

「白石先生……いや、白石さん」

口にしかけた呼び方を、彼は途中で変えた。

白石彩花の顔色がさっと失せる。

ここでは、医師としての格がどうであれ、最低限「先生」と呼ばれる。それをわざわざ変えたということは――医界の重鎮たちの目に、白石彩花はもう「医者」として扱うに値しない人間だと映っている、ということだ。

松本博昭が言う。

「君の父親は白石家の病院の院長だと聞いた。小さい頃から、家の病院で手伝っていたんだって?」

「は、はい。小学生の頃から医療に触れてき...

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