第052章 誰が彼女にこれほどの威勢を与えたのか

店員も察していた。冬木雨音がわざと冬木涼子を狙い撃ちにし、牢屋にぶち込みたいのだと。

なら、自分が冬木雨音の味方をするのは当然だ。

店員はさっとスマホを取り出し、冬木涼子のほうをちらりと見て言った。

「200万の金額なら、警察も事件として動きます。今すぐ電話しますので……」

そう言いながら番号を押し始める。

だが、最後の一桁を押す前に――入口のほうから、くすりと笑う声がした。

店内の視線が一斉にそちらへ向く。

白いカジュアルな装いの江崎悠白が、すっと入ってきた。

片手をポケットに突っ込み、口元には薄い笑み。けれど瞳は、ひやりと冷たい。

店員は彼を見た瞬間、理由もなく声が震え...

ログインして続きを読む