第071章 落合知世

香川美南はたちまち胸がいっぱいになり、顔には抑えきれない高揚が浮かんだ。

冬木涼子「妹さんの診察は引き受けます。ただ、まだ実際に会っていない以上、今ここで断言はできません。先に言っておきますが、結果がどうであれ、幻月草は必ず私に渡してください」

「それはもちろんです」

香川美南は慌ててうなずいた。テーブルに置いた手が小刻みに震えて止まらない。

落合知世がそっとその手を包み、微笑んで冬木涼子を見た。

「お嬢さん、よろしければお名前を伺っても?」

冬木涼子は本名を名乗るつもりはなく、淡々と言った。

「冬木です」

香川美南がすぐに続ける。

「冬木さん、では明日、香川家で妹を診てい...

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