第080章 たとえ彼女を死なせることになっても、妹を救う

五分もしないうちに、副局長が駆けつけてきた。

足取りは風を切る勢いで、まるで背後から犬にでも追われているみたいだ。

広末周平はすぐに出迎える。

「鈴木副局長」

鈴木副局長は広末をつかまえるなり、矢継ぎ早に問い詰めた。

「人は? どうなった!」

副局長が自分を心配してくれているのだと勘違いした広末は、胸を張って答える。

「局長、ご安心ください。俺も連中も無事です。相手はただのヤブ医者で、俺たちに傷ひとつ――」

「誰がお前の心配をした」

鈴木副局長は広末の頭を平手で叩いた。

広末は一瞬、何が起きたのか理解できず、呆然とする。

副局長はそのまま広末を脇へ押しやり、足早に部屋へ...

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