第082章 きっと私の考えすぎだ

AB型・Fy(a-)かつE陰性――二重の稀血。Rhマイナスどころではない希少さで、院内の血液バンクには必要量がまるで揃っていない。十分の一にも届かない。

香川美南が適合検査を終え、病院へ駆けつけたときに耳へ飛び込んできたのは、その宣告だった。

ようやく適合したのに、待っていたのは別の絶望。

香川美南は完全に折れていた。床へ崩れ落ちるように膝をつき、冬木涼子と高坂景冶の前で頭を下げる。

「冬木さん、高坂先生……お願いします、妹を助けてください」

声が震え、息が詰まる。

「私、妹と同じ血です。私の血を使ってください。肺も……私の肺も、妹に……。お願いします……お願いしますっ」

言い...

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