第097章 同じ日の誕生日

部屋の明かりは薄暗く、弱いスタンドライトが一つ点いているだけだった。

落合青子はベッドの端に腰掛け、ベッドの上のぬいぐるみをそっと撫でている。

この部屋のすべてが、末娘がいなくなる前のまま――時間だけが取り残されていた。

落合知世が小さな声で宥める。

「お母さん、妹のことが恋しいのはわかる。でも、何も食べないのはだめだよ。体、壊しちゃう」

落合青子は首を横に振った。

「食べたくないの。出ていって」

落合知世は一瞬ためらい、さらに柔らかな口調に変える。

「お母さん。最近、大きい案件をまとめたの。落合グループに、何十億って利益が入るよ」

「そう。よかったわね。わかったから、出て...

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