第117章

その夜、神崎飛鳥は久しぶりに「静かな眠り」を手に入れた。窓が外の唸る風をきっちり遮ってくれるし、カーテンまで引けば、まるで大きな棺桶の中。左右にごろごろ転がって、大の字になっても余裕がある。悪くない。むしろ、かなりいい。

 ベッドに寝転んだまま、しばらくスマホをいじる。まずは例の書き込みを確認――投稿してから何日も経つのに、役に立つ情報は相変わらず出てこない。広告を出した方も反応が薄い。二万円ちょっとが丸ごと無駄になるかもしれないと思うと、胸がきゅっと痛んだ。

 ……やめやめ。考えたって仕方ない。寝よ。

 ベッドの上で二回ほど転がって、電気を消す。ほどなく、すとんと眠りに落ちた。

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