第49章

「はいはい。俺たち、死んでからまだ日が浅いんですけど、王さまがご結婚なさるって聞きましてね。それでお祝いに付いてきたんです。初めてで勝手がわからず、失礼があったら申し訳ない。どうかお許しください」

 安倍晴明はにこやかに言いながら、必死に“ひよっこ幽霊”を演じた。内心は冷や汗で、指先がひくりと震える。

 行川部長もすかさず相槌を打つ。

「そうそう。いきなり上がり込んで王さまの機嫌を損ねたら怖いと思って、外で様子だけ見て帰ろうって話してたんです。……ところで、王さまのお嫁さんってどなたなんです? 来る途中、あちこちの幽霊がその話ばかりしてまして」

 除霊師の見習いのひとりが、喉を鳴らし...

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