第150章

神崎飛鳥は『幽霊宅経営許可証』を、家のいちばん目立つ場所に飾った。玄関を開けた瞬間、誰の目にも入る位置。これこそ彼女の商売を保証してくれる看板だ。いまや彼女も、ちょっとした資産家――そう思うと自然と頬が緩む。

幽霊宅のほうが片づいた途端、今度は松波幸延からの催促が止まらなくなった。最近、あの「覗かれている視線」が日に日に濃くなっているらしく、トイレに行くのすら怖いという。変な意味で身を取られそうで、と。

そんなふうに急かされて、神崎飛鳥は年休初日の夜、サングラスに杖という出で立ちで外へ出た。

そのサングラスは赤い服の女の幽霊が持ってきたものだ。曰く、神崎飛鳥の虚ろな目つきは幽霊ですらビ...

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