第16章

「幽霊がいる! 幽霊がいるんだ! このお化け屋敷、マジの幽霊がいる!」

 本田優は今にも発狂しそうだった。顔面は紙みたいに真っ白、瞳は恐怖で泳ぎ、出口脇のスタッフの腕をつかんで怒鳴り散らす。よく見れば全身が小刻みに震え、膝は笑って、立っているのがやっとだ。

 まさか棺の中で、六つの目を見ることになるなんて。

 あれは生き物みたいで、同時に死に物みたいでもあって、言葉にできない禍々しさがあった。視線が――刺さる。強すぎる。写真なんかじゃない。意志がある。絶対に。

 心臓がひゅっと縮む。

 本田優はスタッフを必死に揺さぶった。

「本当なんだって! このお化け屋敷に幽霊がいる! さっき...

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