第164章

  長髪の女が三皿目、四皿目まで平然と平らげ、満足げに「げふっ」と小さくげっぷまでした。しかも顔には恐怖の色が一片もない。

  それを目の当たりにした夫人は、さすがに堪えきれなかった。

  握りしめた千元の賀礼をぎゅっと強く捻り、幽霊の気配がいっそう濃くなる。目は銅鈴みたいに見開かれ、周りの人間たちはガタガタ震えが増した。

  なのに長髪の女だけは、まるで何も感じていない。

  夫人が睨んでいるのに気づくと、欠けた歯ののぞく口をにっと横に広げて、へへ、と笑った。その顔が――なぜか、妙に人懐っこい。どこか素朴で、憎めない感じすらある。

  …………待て。素朴?

  夫人「……」

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