第171章

  街灯ひとつない闇の山道を、四柳竜介たちはへとへとになりながら、肩を貸し合ってようやく麓まで下りてきた。幽霊に背負われていた長髪の女と比べれば、こちらは泥だらけの敗残兵みたいな有様だ。

  この状況で何を言えばいいのかもわからない。竜介は鞄を探って札を何枚か引っぱり出し、みんなでかき集めて、どうにか1万ちょっとを作った。

  「助けてくれて……ありがとうございました」

  神崎飛鳥は、何もしないうちに1万ちょっとが転がり込んだ形になり、内心かなり満足していた。ひらひらと手を振る。

  「どういたしまして。早く帰ってね。じゃあね」

  ……じゃあね、なんて二度と言わないでほしい。で...

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