第184章

 神崎飛鳥は「善行表彰状」と書かれた賞状を、『お化け屋敷営業許可証』の隣にぴしっと貼りつけた。賞金のほうはきちんと貯金してある。いずれ必要になったときのために取っておくつもりだ。今の彼女には、急いでお金を使う理由もなかった。

 安倍晴明と行川部長は、神崎様と一緒に戻ってきた組だ。

 部屋に入った直後は、まあ――質素は質素だが、必要なものは一通り揃っている。ひとり暮らしなら何の問題もないだろう。たぶん、こういうのが本当に強い人間ってやつだ。俗っぽい快楽に執着しない。生きていられればそれでいい。そういう境地に、彼らはまだ届いていない。

 ……などと感心したのも束の間。

 窓辺や台所に、腕...

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