第19章

二は肝が据わっていて、しかも我が強い。そもそもこの連中だって、彼が音頭を取ったからこそ集まったようなものだ。異変に気づいた以上、見て見ぬふりなどできるはずがない。今は肝心な局面――油断していい場面じゃない。

 彼はすぐに懐中電灯を掴み、音のするほうへ足を向けた。

 幽霊なんて、この世にいるわけがない。もし本当にいるなら、どうして自分のところへ復讐に来ない?

 近づくほどに、あの「バン、バン、バン」という音がはっきりしてくる。斧で何かを叩き割っているような、乾いた響き。

 「バン――バン――バン――!」

 二は鼻で笑った。祟りだの幽霊だの、くだらない。誰がそんな芝居を打ってるのか、こ...

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