第55章

本田優は、どうしても信じられなかった。昨夜あれほど恐ろしかった長髪の女が、まさか本当に「人間」だったなんて。

だが番組スタッフは胸を張って言い切る。映像もある、ほら証拠だ、と。しかも全員がどこか面白がった顔をしている。その様子に、本田優のほうが逆に不安になってきた。――もしかして、勘違いしていたのは自分のほうなのか?

だから、事実確認のために自分の足で来た。

それも相当な覚悟を決めて、だ。あんな怖い遊園地、正直もう四度目はごめんだった。

びくびくしていると、事務所のドアが開いた。

開いた隙間から覗いたのは、青白い半分の顔。黒々とした片目がこちらを射抜き、血の匂いめいた殺気までまとわ...

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