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宴が終わると、私は六条修介の送迎の申し出を断り、ひとりでハンドルを握ってその場を離れた。

マンションに戻っても灯りは点けない。まっすぐリビングの酒棚へ向かい、ウイスキーを一杯だけ注ぐ。

氷がグラスの内側を叩いて、チリン、と乾いた音を立てた。張り詰めた神経を小突かれるみたいに。

六条修介の提案は、目の前に突きつけられた巨大な誘惑だった。片方は二度と戻れない奈落。もう片方は復讐への近道と、天井知らずの権勢。

私は窓際にもたれ、眼下を流れる車の列を眺めながら、頭の中でせわしなく天秤を揺らした。

逃げ道なんて、たぶん最初からない。葛城研二とヴィクター・ファミリーの害虫どもは、もう私を目障り...

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