第120章

六条修介POV

銃声が途切れた瞬間、落合家の別荘に吊られたクリスタルのシャンデリアが、ようやく息を吹き返した。

惨白い光がどさりと降り注ぎ、床一面の砕けたガラス、ひっくり返ったテーブルと椅子、そして――膝をつき、頭を抱えた落合家のボディーガードたちを照らし出す。

俺は宴会場の中央に立っていた。胸腔の、まだ塞がりきっていない傷がじくじく疼く。息を吸うたび、肺がガラス片を飲み込むみたいに痛い。だが、そんなものに構っている暇はない。

「制圧完了」

インカム越しに、六条莉々の声。切れ味だけが残る、短い報告だった。

落合睦生が流した『車がハドソン川に落ちた』なんて話は、いつもの手口にすぎな...

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