第48章

六条修介はその中から数本の契約書を開き、淡々と言った。

「これらの提携契約は、ファミリーでも最高峰の法務チームが起草した。ほとんど穴がない。どちらか一方が勝手に打ち切ろうとすれば、骨が折れるどころじゃ済まない代償を払うことになる。保守派の年寄りどもがふんぞり返っていられるのも、そのせいだ」

私は身を寄せ、画面に並ぶぎっしりした条項へ目を落とした。

弁護士の本能がスイッチを入れる。

さっきまで残っていた温度はすっと引き、視界に残るのは職業的な刃だけ。

読むのは速い。数分で、100ページを超える独文契約を一気に走査した。

「……違う」

私は画面の一箇所を指で示す。

「このドイツの...

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