第65章

六条修介POV

六条莉々が出ていけば、この息苦しい書斎にも、ほんの少しは静けさが戻る――そう思っていた。

だが一時間も経たないうちに、書斎の扉が乱暴に押し開けられる。去ったはずの六条莉々が戻ってきたのだ。怒りは消え、代わりに獲物を仕留めた狩人のような昂ぶりと、剥き出しの狠さが顔に貼りついている。

「兄さん、捕まえた!」

彼女は新しい報告書を机に叩きつけた。声には隠しようのない快感が混じっている。

「現行犯、証拠つき!」

俺は、さっきから胸の奥をざわつかせていた写真から視線を引き剥がし、差し出された書類へ落とした。

アンのチームが徹夜でまとめた調査報告書。異様なほど仕事が早い。

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