第4章

カエルの視点

 ふと、嫌な予感が胸をよぎった。

 空を見上げる。血抜きを始めてから、もう二刻近くが過ぎている。

 アリアの今の身体で、それだけの時間は――

「くそっ……! お前ら、何をしている!」顔色がさっと変わった。「急げ! 今すぐ聖血の池へ!」

 俺とローナンは、半ば正気を失ったまま聖血の池へと駆けた。石扉を押し開けた、その瞬間――

 がらんとした生贄の台。血に汚れた石槽。床に散らばる縄。

 そして、アリアが……いない。

「アリア……?」声が震える。

 返事はない。

 俺は血のこびりついた石台へ飛びついた。石台の溝からは、最後の雫がぽたり、ぽたりと落ちている。 満たさ...

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