第5章
カエル視点
ヴィラの顔色が変わった。「カエル、どういうつもり? あの子を庇うの? あの子は私を殺そうとした犯人よ!」
「そうか?」俺はヴィラをまっすぐ見据えた。「本当に、そんなに重傷だったのか?」
「当たり前よ!」ヴィラは声を荒らげる。「あなたが月霊の血を差し出させて助けてくれなかったら、私はもう死んでたかもしれないのよ!」
俺は改めてヴィラを観察した。
顔色が少し青白い。それだけだ。包帯もなければ、傷痕の一つも見当たらない。
襲撃から三日で、ここまで元気に喚けるものか。
「ヴィラ」俺はふいに告げた。「今回の件は、もうアリアに代償を払わせた。お前にも、それなりの補償はす...
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