第7章
佑梨の視点
「何が俺をためらわせてるって?」俊介は突然、感情を爆発させ、私から身を引いた。「何度も言っただろう?君をめちゃくちゃにしてしまうのが、怖いんだ!」
彼は髪をかきむしりながら、居間を行ったり来たりし始めた。
「俺たちが一緒になったら、周りがなんて言うか想像できるか? 父代わりの男を誘惑した女だって。恥知らずだって。道徳心のかけらもない人間だって。そのレッテルは君に一生ついて回るんだぞ!」
「私が気にしないって言ったでしょ?」私は彼の手を取ろうと手を伸ばす。
彼はその手を振り払った。
「でも俺が気にするんだ! 君がずたずたにされるのを、黙って見てなんかいるものか!」
...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
縮小
拡大
